受験で劇的に伸びる人の共通点


 思えば、僕は熱中していたテレビゲームにおいて、戦略や上達するための工夫を徹底的に考えていた。試行錯誤と地道な練習を重ねることで、どんなゲームでも必ずうまくなっていった。負けず嫌いだった僕は、さまざまなゲームで強くなろうと必死で努力した。

 いま振り返れば、こうした経験は僕の思考力を鍛えるベースとなっている気がする。

 あるネットゲームでは、強くなるために数千時間の試行錯誤を重ねたこともあった。本やインターネットを通して、できる限りの情報を集めると同時に、その情報を元に実践練習を重ねた。

 僕がほとんど学力ゼロの状態から、わずかな期間で受験学力を飛躍的に高めることができた背景には、こうした経験があった。

 その後、非常に成績が悪いところからスタートしながらも、短期間で受験学力を急激に伸ばす受験生と出会うたびに、僕と似た経験を持っていると感じてきた。ほとんど例外なく、彼らは自分で考え、それを元に努力した経験を持っていた。それを高いレベルで、長期間にわたって行なっているほど思考力は鍛えられていた。

 そのフィールドは一人ひとり異なる。僕が出会った塾生の中でも、僕のようにゲームで鍛えたという人もいれば、部活動を通して鍛えた人も少なくなかった。彼らの多くは「自分の好きなこと」での成功体験を持っていた。中には、自分の頭をフル回転させなければ日々を生きていくことすら危ういという環境によって鍛えられていた人もいたけれども。

 そのような受験生は、学校の成績が悪くて先生からバカにされているような状況でも、常識では考えられない速度で学力を伸ばしていく。思考力を鍛えた人が主体的に学びはじめた時、学校で言われたことを受動的にこなしているだけの人を一瞬で抜き去っていく。

 そうした力をどれだけ持っているかは、ペーパーテストでは測れない。でも、本人の話を聞いたり、文章を読んだりすれば、かなりの程度まで把握することができる。