⑧休憩の終わりの「儀式」をつくる

 休憩の内容は、気持ちをリラックスさせ、気分をリフレッシュできるのであれば、どんなものでもいいと思う。休憩について考える上でで大事なのは、その中身ではなく、いつ、どのように休憩を終わりにするかを決めておくことだ。

 休憩で最も頻繁に起こる問題は「勉強を再開しない」ということ。

 「あと5分たったら」と思っていたのが、ふっと気づいたらすこし過ぎてしまっていた、という経験をしたことはないだろうか。そんな時、すぐに勉強をはじめるのではなく「時計の分針が6時を指したら」と先延ばしにしたこともあるのではないだろうか。でも、それすらもいつの間にか過ぎてしまって、また先に延ばす……。

 そんなことを繰り返していては、いつまで経っても勉強をはじめられない。僕もそんなことをよくしていたから、気持ちはよーくわかるけれども。

 休憩を終わりにするのは、いつだって「勉強しなきゃ」と思ったその瞬間だ。五分後じゃない。分針が6時を指す時でもない。「勉強しなきゃ」と思ったその瞬間に「やる気は、やらないと起こらない」と言い聞かせて勉強をはじめない限り、僕らはいつまでも先延ばしにし続けてしまう。

 勉強しなきゃなと思った瞬間に、すぐに勉強に取り掛かる気にどうしてもなれないというのであれば、休憩の時間や、それを終わりにする「儀式」を決めておくのが役に立つ。

 たとえば好きな曲の一番だけを聞く、マンガを一話だけ読む、ガムを噛む、水を一口飲む、あるいは、すこし伸びをしてから、といったものでもいい。

 僕はお茶を飲みながら原稿を書くのが習慣なので、今は休憩のたびにトイレに行き、温かいお茶を淹れなおしている。さほど意識しているわけではないけれど、自然と儀式を兼ねたリフレッシュと休息になっている。

 どんな儀式であれ、勉強にとりかかる前のクッションとして、自分なりの短い儀式を決めておいて間に挟むことは、スムーズに勉強を再開するための助けになる。

 一瞬でできる短い儀式から、すこし長めの儀式まで、その時の気分によっていくつかのバリエーションを用意しておくのもいい。

 勉強を再開しよう、というのは多くの受験生にとってけっこうハードルの高いものだ。でも、勉強ではなく休憩の終わりの儀式なら、それよりもだいぶ楽な気持ちで行える。儀式を終えたら勉強をするという習慣が身につけば、これまでのようにダラダラと休憩が長引いてしまうという問題は、かなり解消できるだろう。