⑫自分を他人のように眺める


週報告を書くのは「自分を他人のように眺める」ための第一歩でもある。

 そのように自分を眺めるのは、ゲームの視点と似ている。画面の中に表示されているゲームのキャラクターを見つめるように、自分を第三者の視点から見下ろしてみるのだ。

 すると、自分を他人のように眺めることができる。そして、あたかもゲームの主人公を操作するように、自分という人間を操作できるようになる。

 たとえば、いまこの本を読んでいる自分を、別の角度から見下ろすようにイメージしてみてほしい。無意識的にページをめくるのではなく、自分に「ページをめくれ」と言い聞かせながらページをめくれるだろうか。うん、簡単だ。

 でも、僕らはいつもこのようなことをしているわけではない。むしろ日常的にはたいしてものを考えることもなく、無意識的に生きている。それは時として、考えることなく、感情に流されたまま生きることにつながる。

 たとえば、予定通りに朝起きることができなくて、朝からゲンナリした気分で一日がはじまるとしよう。すると、午前中に勉強しようと思っていても、気が重くなってだらだらと過ごしてしまう。夕方くらいになって、ようやく重い腰を上げて勉強をはじめるのだけれど、もう寝るまで時間がなくて目標は達成できそうにないので、やる気がなくなってしまい、勉強を放り出したまま暗澹たる気持ちで一日を終える。

 典型的な失敗する受験生のパターンだけれど、同じことを僕もよくやっていた。

 こういう時にも「自分を他人のように見つめる」ことで、「おいおい、お前、ちょっと、ゲンナリしてないで机に向かった方がいいんじゃないか」と自分に言い聞かせることができる。そうやって「机に向かうのは面倒だ」と感じている自分を、自分の意志で操作して机まで運んでいくのだ。慣れれば、さほど難しいことではない。

 自分あてに週報告を書くことは、自分を他人のように眺めるための第一歩だ。自分がどのような状況に置かれているかを一つ上の視点から俯瞰して眺めることによって、自分についての理解が深まる。そうしておくことで、自分を客観視して、感情に流されることなく、自分の意志を元に行動できるようになる。